銀河英雄伝説
秋の夜長に、WOWOWで放送中の銀河英雄伝説を視聴しています。アニメ化された1988年当時は、まったく興味が湧かなかった作品でしたが、20年近く経ってから、静かに食い付いた私です。今見ても色あせない「大人の名作」アニメですね。私的に、ちょうどガンダムSEEDとDESTINYを見ていた時期だからか、銀河英雄伝説がさらに「大人のアニメ」を感じさせているように思えます。
タイトルはものすごくベタですけど、それが逆に普遍的な物語をにおわせる銀河英雄伝説は、まるで三国志とか、歴史小説を読んでいるような感じです。最高の専制国家である銀河帝国にラインハルト、最悪の民主共和制である自由惑星同盟にヤンという2人の人間が現れることによって、銀河を二分してきた長き戦争が大きな動きを見せ始めるところから物語が始ります。物語の基本的な構図である「最高の専制国家」と「最悪の民主共和制」の対立が、現代における世界情勢の「If,(もしも、)」を連想させ、自分たちが暮らす国家(政治も含め)のカタチ、在り方、あるべき姿の確認と再考を、見る者に対して無理なく促します。
自由惑星同盟のヤンが語る民主共和制(民主主義)の意義は、おそらく、民主主義国家に生を受けた原作者自身の思考であり、銀河帝国のラインハルトが実行する専制国家の姿は、民主主義国家(政治)の低迷・腐敗した場合の極端なアンチテーゼ(のようなもの)に思えます。私自身は歴史については詳しくはありませんけど、原作者の歴史分析には頷けるものが多くあり、また、専制国家と民主共和制の戦いの中、どちら側にも同じ質量を持った正義があるため、人類の戦いの歴史を振り返る観点で見れば、とてもいい教材となる作品のような気がします。
現在、全4期110話の本編中、3期86話までをWOWOWで視聴。
WOWOWを解約したため、それ以降はDVDでいつか見る予定の私です。(果たして全部見られるのでしょーか?)
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