« 気仙沼の復興屋台村 | トップページ | ふくしま集団疎開裁判で思うこと(決定文を読んでの批判) »

福島県楢葉町の様子

新年度の4月に入ってからは再び北九州へ行ったり、三陸海岸沿岸の町や福島県沿岸部、その合間に東京へ行ったりと、何かとバタバタしております(苦笑)。
今回は除染作業が急ピッチに進む福島県楢葉町の景色を切り取ってお見せしましょう。(写真はすべて2013年4月18日に撮影)

道の駅は休館中

楢葉町にある道の駅は、現在ご覧の通り休館中です。興味のある方は施設に足を運んでみてもいいですが、今はこの道の駅が福島県双葉警察署(臨時庁舎)となっております。←昨年末にトイレを借りたことが(笑)。

楢葉町上繁岡地区

上の写真は楢葉町の上繁岡地区。道路の左側に見える黒い塊は、除染作業で取り除いた表土などが詰まったフレコンバックの集積場。つまり仮置き場です。町の中をあちこち車で巡回すると多くの仮置き場が設けられていることがわかります。
まぁ、東京などのアスファルトとかコンクリートの多い都市と違って、そもそも土が多いですから、取り除く量はどうしても多くなりますね。
(今の時期は、すれ違う車のほとんどは除染作業車であることが多かったなぁ)

※福島県楢葉町の上繁岡地区の記事は、ちょっと前の話だけどこちらにもあります。

道路は復旧作業中

除染作業だけでなく、道路の復旧作業も同時に進められています。かくいう私も、通信インフラの復旧作業でここを訪れているわけですが、除染作業の人員規模に比べたら、ほかの復旧作業なんて、もう、ほんと微々たるもの、といった気がします。国と自治体の本気度(優先度)が違うなーと、ちとビビリます(笑)。

楢葉町の住宅街

上の写真は楢葉町の住宅街。崩れた塀が今もそのまま、というのは、なかなか衝撃として大きいです。楢葉町の空間放射線量は0.1~0.7μSv/hと、町の中でも地域によって差があります。写真のこのあたりは手持ちの線量計でも0.12μSv/hでした。

※この数値は同じ福島県の会津よりはちょっと高いけど、欧州フィンランドの都市とだいたい同じくらいの値です。数値をご確認されたい方は、以下URLをクリックしてお確かめください。

[日本] 放射線モニタリング情報(原子力規制委員会)

[フィンランド] 全国放射線量マップ(STUK/放射線・原子力安全局)

[ドイツ] 空間放射線量マップ(Bfs/ドイツ連邦放射線防護局)←参考までに

[台湾] 全国環境放射線マップ(AEC/行政院原子能委員会)←これも参考程度


楢葉町の沿岸部(農地)の状況

楢葉町の海側の地域に来ました。沿岸部の一部は除染をはじめとした復旧作業が進められておりますが、見た印象では未着手な地域がほとんど。というのは、海側の大半は農地だから。津波で生じたがれきもある程度は集められているものの、まだそのまま残されています。

楢葉町の沿岸部(農地)の状況

津波に襲われた車やドラム缶もまだそのままです。市街地ではないので、総じてがれき量は少ないとは言えますが、ここは農地ですから、塩水に浸かった土地で再び作物が育てられるようになるのは、いつの日になるのでしょうか。。。

楢葉町の沿岸部(農地)の状況

農地のある海側は市街化調整区域なので、ご覧の通り住宅は少なく、道路も津波でアスファルトが剥ぎ取られ損壊したまま。復旧の優先順位として後になることは理解・納得できますが、当事者としてはキツイよな~と、実家が兼業農家の私としては、本当にいろいろ思うわけでして。。。

2012年8月に避難指示解除準備区域に再編された楢葉町。夜間の滞在は出来ないものの、日中はある程度自由に立ち入ることが出来るようになっています。
除染を含めたインフラ復旧・整備作業の完了は、来年の平成26年春頃の見込みです。

|

« 気仙沼の復興屋台村 | トップページ | ふくしま集団疎開裁判で思うこと(決定文を読んでの批判) »

お知らせ(関係者向け?)」カテゴリの記事

【特設】東日本大震災の爪痕」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 福島県楢葉町の様子:

« 気仙沼の復興屋台村 | トップページ | ふくしま集団疎開裁判で思うこと(決定文を読んでの批判) »