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聖母被昇天の日

日本にとっての8月15日は終戦記念日ではありますが、私的にはそれよりも、やたらと印象が強い「聖母被昇天の日」という認識があったりします。それはなぜかと言いますと、昔、ポーランドで巡礼者一行を見ているから。

チェンストホヴァのヤスナ・グラ僧院

2009年7月15日、ポーランド南部シロンスク県にあるチェンストホヴァ(Częstochowa)のヤスナ・グラ僧院。この存在があるがゆえに、ここは観光地というよりは巡礼地の要素が強い町です。

「黒いマリア」のイコンがある部屋

聖パウロ教会(キリスト教カトリック)の僧院として1382年に建てられたヤスナ・グラ僧院は、上の写真の部屋にある黒いマリアのイコン(聖像/肖像画みたいなもの)が有名で、毎年8月15日の「聖母被昇天の日(聖マリア昇天の日)」には、全国から多数の巡礼者が訪れるそうです。で、私が訪れたのは8月15日の「聖母被昇天の日」ちょうど1ヵ月前なのではありますが……

広場に集まる巡礼団の方々…

……ん?

ポズナンからの巡礼団!

……!!

この一行もポズナンからの巡礼団

写真が小さい上に、ポーランド国内の位置関係がさっぱりの人にはわかりずらいとは思いますが、この人たちはみんな、ポーランド西部にあるポズナン(Poznań)という都市から歩いて来た巡礼団の一行です。チェスントホヴァまで歩くとなると、距離は300キロメートル以上?(直線距離だと300キロないくらいではありますが…)
※参考までにGoogleマップで位置関係を示すとこんな感じです。

巡礼団の訪問を示す国旗がずらり

チェンストホヴァ(ヤスナ・グラ僧院)の巡礼者の受け入れは毎日行なわれているそうですが、ポーランド国内のみならず、隣国やほかの国からも巡礼者が多く訪れるので、巡礼団(ツアーグループのようなもの)ごとに巡礼の日が既に決められているとの話です。(写真の国旗は訪れる巡礼者が多い証。ここに日本の国旗はありませぬ~)ちなみに、ヤスナ・グラ僧院に集まる巡礼者は年間500万人で、そのうち8月15日に訪れるのは20万人です。

チェンストホヴァのヤスナ・グラ僧院

ヨーロッパの文化はキリスト教の影響が強く、それを切り離すことはできません。特定の宗教を信仰していない私にとっては、こういう人たちの生活の基盤とか原点になるものがあることって、とてもうらやましい気がするなぁ。。。

*****

私にとっての8月15日の終戦記念日には、今のところコレといった強い結び付きの記憶はなく、ここで紹介したような「聖母被昇天の日」や、韓国で見た「光復節」の印象が強く、その次に、「ああ、今日は終戦記念日でもありました」という感覚が正直なところ。靖国神社参拝でも経験しない限り、真っ先に「8月15日=終戦記念日」と私の中ではならないかもなぁ……と思った昨日でありました。
(やはり自分の目で見てないもの、体験していない知識だけというのは薄っぺらいものだよねぇ……)

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