ハローキティの“ニーチェ”と、キキ&ララの「幸福論」
最近は心理学とか哲学書の超訳的な本が流行りなのでしょうか?
この2冊は読み手に負担を与えないポジティブなワードを抜き出した本です。落ち込んだりして元気になりたいときに読むには最高の本じゃないでしょうか(笑)。
サンリオキャラクターを用いた絵本であることもポイントが高いですね。非常に親しみやすいです。
ハローキティはドイツの古典文献学者でもある哲学者ニーチェの「ツァラトゥストラはこう言った」の超訳本、キキ&ララの方はフランスの思想家・哲学者アランの「幸福論」の超訳本です。教訓集と言ってもいいかも(笑)。
原書や直訳等の翻訳本に触れた機会がある人でしたら、ちょっとこの訳(解釈)はどーなのよ?という部分などあったりしますけど、まぁ、わかりやすさ・読みやすさを優先し、とにかく「(著者は)何を言わんとしているのか」を伝え、これを読む人の生きる糧とか肥やしにしてもらいましょう的な目的は達成できている良い本じゃないかなーと思いました。
この本は、人生を前向きに生きるための言葉に溢れているので、贈り物にも最適です。ハローキティやキキ&ララがやさしく語りかけるような文章であるところもいいですね。
まぁ、これらの本を読んで興味を持ち、原書に当たることもいいでしょう。とはいえ、もとの本は結構ヘビーな内容(?)ですし、特にニーチェの場合は、「この本はナチス支持、肯定の内容だ!」と評価・批判された時代もありました。これらが書物として発表された時代背景や歴史を含め、深く考えることが好きな人はともかく、ただ日々を明るく前向きに生きたい人は、ハローキティとキキ&ララの超訳本で留めておくことを私は強くおすすめいたします(笑)。
朝日新聞出版 (2014-10-07)
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